長年クリエイターに寄り添うMOTUのDAW DP(Digital Performer)。最新版11.1のアップデータがリリースされました。
今回のアップデータは「インストゥルメント・トラックとMIDIトラックの統合」「クイックスクライブ画面にてテキストでアーティキュレーション・マップを書き込み可能」などの機能追加と、不具合の修正が主です。DP11ユーザーは無償でバージョンアップ可能です。
新機能
- インストゥルメント・トラックにMIDIデータを入力できるようになりました。必要なものがすべて1つのトラックに集約されます。インストゥルメント用に別のMIDIトラックを用意する必要はありません(従来通りトラックを分けることも可能)
- テキストをアーティキュレーションとして入力できる「テキスト・アーティキュレーション」ツールがアーティキュレーション・パレット内に追加されました。アーティキュレーションは、選択してdeleteキーを押すだけで、簡単に削除できるようになりました。
- クイックスクライブにスラーを追加し、その形状をグラフィカルに調整できるようになりました。
- クイックスクライブ画面上の楽譜の表記をページサイズに対して相対的に拡大縮小できるようになりました。これにより多くの楽譜をページに収めたり、拡大したりすることができます。印刷された楽譜やパート譜を見やすくすることができます。
機能強化および最適化
- RPNとNRPNの直感的な編集をサポートする新しいMIDIイベントタイプを追加しました。
- メーターの描画を最適化し、再生時のパフォーマンスを向上しました(特にWindows環境)
- 多数のオーディオトラックを含むプロジェクトにおいて、ファイルを開いたりチャンクを切り替えたりする速度を向上させました。
- MCUシングルフェーダータイプのコントローラーのオートメーションモード・トグルの処理を改善しました。 オートメーションモード・トグルを押すと、選択されたトラック、または最後に選択されたトラック(現在選択されているトラックがない場合)のオートメーション・モードが即座に設定されるようになりました。
- MacとWindowsで異なるフォントサイズのリストでより良い一貫性を保つためにチャンクリストのアライメントを改善しました。
- チャンネルによるトラックのマージは、それが選択の一部である場合、インストゥルメント・トラックにデータを移動するようになりました。
- サウンドバイトやノートを含むトラックの表示コマンドは、クリップイベントの中もチェックするようになりました。
- 表示フィルターコマンドで「全て」を選択したまま、クオンタイズ・コマンドの「サウンドバイトと共にオーディオエフェクト・プラグインのオートメーションを移動」をオフにできるようになりました。これにより、オートメーション・データのクオンタイズが可能になります。
- チャンネル出力のあるアーティキュレーションを使用した場合、チャンネルを使用するすべてのMIDIイベントは、ノートだけでなくそのチャンネルで再生されます。
修正点は代理店の公式HPに記載されているのでそちらもご確認ください。
MIDIシーケンサーとして1985年に生まれて以来、30年以上もクリエイターとともに歩んできたDP。これからも地道なバージョンアップに期待します。
MOTU DP11.1アップデート 代理店HP
https://h-resolution.com/blog/dp11-1-update/