チェコのVIRHARMONICから2種類のソフト音源『Bohemian Violin V4』(ソロバイオリン)と『Bohemian Cello V4』(チェロ)が発売されました。クラシック音楽の根付くチェコの思想と一流プレイヤーによる上質なヨーロピアンサウンドはもちろん、Bohemianシリーズの大きな特徴は、演奏スタイルに合わせて 弓の種類、レガート、弓の位置を自動選択し、ライブ演奏を簡単に実現するバーチャルパフォーマー機能が搭載されていることです。これによって制作者はアーティキュレーションの入力に時間を費やすことなく作曲に集中することができます。
リアルなサウンド
Bohemian Violin
Bohemian Violinはソロ バイオリンに特化。動画では若干リバーブが施されていますが、録音はオンマイク。実際は部屋感は薄く、制作楽曲の中で自身のリバーブで空間が作りやすい設計になっています。
和音(ポリフォニック)の演奏も可能。
Bohemian Cello
Bohemian Celloはチェロに特化。こちらもオンマイクで部屋鳴りが抑えられ、扱いやすい仕様です。和音の演奏も可能。
キースイッチなし。バーチャルパフォーマーによるリアルな演奏
VIRHARMONIC のBohemianシリーズの最大の特徴はキースイッチを使わずシンプルな鍵盤入力のみでも最適なアーティキュレーションが表現できることです。これは「バーチャルパフォーマー」と呼ばれる機能にあらかじめ弦楽器の基本奏法がプログラムされていて(例えば最初の1音はダウン・ボウになるなど)、一般的な演奏であればノート入力のみでリアルな演奏をさせることが可能です。
バーチャルパフォーマーには曲の雰囲気に沿ったアーティキュレーションを選ばせるための「ムード」パラメーターが搭載されていて、曲調に合った奏法を選ぶことができます。
ムードのスタイル
- IMPROV…幅広いスタイル。ミドルテンポの曲に
- EMOTIVE…ソフトなダイナミクスと緩やかななレガート。ゆったりとした曲に
- Assertive…パワフルなダイナミクスと速いレガート。アップテンポな曲に
- CLASSICAL…主に指のレガートで演奏。mfからffへの速いフレージングに
- SPRIGHTLY…短いボウイングとスラー・ランのレガートの上にスピッカートを重ねて使用。アグレッシブな高速ランに
もちろん、イチからアーティキュレーションを入力する人のためにキースイッチは豊富に用意されています。バーチャルパフォーマーとの共存も可能で、基本はバーチャルパーフォーマーに任せ、気になる部分はキースイッチを利用してより表現を追い込むことができます。
実際に弦楽器の奏法に長けていないとソロ楽器の表現は困難を極めます。その部分を自動で自然に行ってくれる VIRHARMONIC Bohemian シリーズは注目の音源といえるでしょう。
『Bohemian Violin』『Bohemian Cello』は共にMacとWindowsに対応。サウンドエンジンはUJAM社が開発したGorilla Engineが使用されています。
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